胆嚢摘出手術の記録(6)手術前日、いよいよ入院

胆嚢摘出手術の記録(6)手術前日、いよいよ入院

前回のエントリーはこちら。
胆嚢摘出手術の記録(5)術前検査と入院準備

13時に入院受付へ

いよいよ6月12日。手術前日となり、入院の日がやってきました。
病院によっても違うようですが、こちらの予定入院の場合は、13時頃に入院受付へ来るように言われていました。

夫は午後から休みを取ってくれて、大量の荷物を車に積み込み病院へ向かいました。
たった5日間とはいえ、大きめの1〜2泊分ぐらいの容量のバッグが3つになりました。
ガーゼケットや5日分のパジャマ、腰に当てるクッション、あと常備薬も全て持っていったので、かさばるものが多いのですが…。
この日入院受付で待っていた他の方はほぼ全員高齢の男性で、なぜか全員1人で黒いキャリケースかボストンバッグ1つというスタイルでした。

まずは売店(この病院はセブンイレブン)で、テレビカードと腹帯を購入。腹帯は下見していたので、前回紹介した綿のものを購入しました。

そして、入院受付で事務の方に事前にもらっていた必要な書類(手術の同意書、入院誓約書等)を渡して手続きを待ちます。
この受付で待っている間に、薬剤師さんの持参薬チェックが行われました。
市販薬やサプリを含む、全ての飲む可能性がある薬を箱や瓶ごと持っていったのでけっこうな量…。薬剤師さんが来て、今飲んでいる薬と仕分けたものを一旦持っていってチェックされました。

病室へ

胆嚢摘出手術の記録(6)手術前日、いよいよ入院

手続き完了後、担当病棟の看護師さんに案内されて病棟へ。
まずは栄養量の計算のために身長と体重を測定。シャワー室や給湯室などの設備を案内してもらい、病室のベッドへ移動しました。
前回、ヘルニアで入院した際には3階でしたが、今回は4階。外科と消化器内科の病棟だそうです。
前回はずっと4人部屋だったので、今回も何も考えずに4人部屋にしました。
…が、手術するなら当日〜動けるようになるまでは、なるべく個室の方がよかったな…と事後に気づくわけですが…(-_-;)

早速看護師さんに、バーコードの付いたリストバンドをつけてもらいました。
…が、締めた場所がきつすぎてゆとりがない…。一旦切って、新しいものを持ってきますね、と。
(でも来ないので消灯前に言ったらやっと来た。…おいw)

3階の整形外科病棟は絶え間なくナースコールが響き、体が不自由な人や認知症の高齢者が多いので24時間バタバタした雰囲気でしたが、ここはなんとなくゆったりとした静かな空気が流れています。
確かに前回の入院時にここを散歩していたときには、4階の静けさが重篤な患者さんが多いことを暗示しているようで、なんとなく重苦しい空気を感じたのでした。

麻酔科の診察

手術前日に一番大切なのが、麻酔科の診察と説明です。
こちらの病院は、手術前日に入院した場合には、麻酔科の医師が直接ベッドまで来てくれて診察と説明をしてくれました。

これまでの麻酔の経験や合併症の有無などを問診票に記入しました。私は無痛分娩(硬膜外麻酔)の髄液漏れの合併症の経験があったので、それを記入しました。
また、既往症としてヘルニアの治療中であることも記入しました。

で、まずは手術がどのような流れで行われているかを映像で見てもらいましょう…とテレビをつけてくれましたが、
…映りませんでした。。(おいw)
せっかく事前に見ておけば恐怖心や緊張もなくなると思ったのに(不思議と怖くもなかったし緊張もなかったけど)…。

それから今回は全身麻酔の手術となるため、麻酔の方法やリスク、合併症、術後管理について詳しい説明がされました。
全身麻酔の手術は、長時間体を動かさないため肺血栓塞栓症(エコノミークラス症候群)のリスクが高く、最悪の場合死に至るため、予防にかなり力を入れている印象を受けました。

しかも私はヘルニアで下肢の神経の血流障害があるため、術後管理はハイリスク群に。翌日の歩行開始まで、弾性ストッキング+フットポンプの装着が必要となりました。
同じ病院なのでカルテが残っているはずですが、命にかかわることなので、気がかりなことは申告しておくことが大切ですね。

また、今回手術を受けたのが、命に関わる重篤な患者を受け入れている3次救急病院だったので、救急救命士の気管挿管の研修に協力してほしいとのお願いがありました。
救急車で現場に駆けつけ、患者を病院まで搬送するのが救急救命士のお仕事ですが、呼吸が停止した患者に対して気道を確保するために、気管に直接チューブを入れる処置が必要になります。以前はこの処置ができるのは医師のみだったそうですが、救急救命士が現場で行うことで多くの人を救えるようになるということでした。
気管挿管は全身麻酔をかける際にも行う処置なので、今では積極的に病院で救急救命士の研修を行っているそうです。

折しも私はこの前日まで、ドラマ『コード・ブルー』の再放送を見ていました。
私も救急救命士の方々にはお世話になっていますし、ドラマでは現場に出向いた医師が重篤な患者に気管挿管するシーンが何度もあったので、「私が協力することで一人でも多くの人の命が救えるのなら」と思い、研修への協力に快諾しました。

手術室看護師の説明

それから、手術室の看護師さんが、手術前後の流れをざっと説明されます。

  • 手術は翌日の午前9時から
  • 消灯までにシャワーを浴びておくように
  • 手術ではへそから器具を入れるので、後ほどへそのゴマを掃除する
  • 夕食までは普通に食べてもOKで、午後9時以降は絶食
  • 食後には下剤を飲む。他の薬も夕食後まではOK
  • 翌朝6時までは水やお茶などの水分はOK、以降は飲み物もNG
  • 6時頃、バイタル(血圧、体温等)測定後、浣腸
  • 便が出たら術着に着替えて、弾性ストッキングを履く
  • 8時頃には医師が抗生剤の点滴をしに来る
  • 5分前には手術室へ歩いて移動する

それから、最近導入が進んでいるというクリニカルパス(記事上部の写真が実物)を受け取りました。具体的な治療スケジュールが視覚的に整理されているので、とてもわかりやすくていいですね。

午後9時まではフリータイム

一通り説明が終わった後は、おへその掃除と食事、シャワーくらいで特にすることはなく、自由時間です。
荷物の整理をしていたら、突然主治医が「こんにちは」と顔を出してくれました。

「明日よろしくお願いします」

と、手術前の挨拶だったようです。
いよいよか、という感じがしてきました。

夕食までは夫がいてくれましたが、また手術の付き添いで朝から来てくれることになっていたので、早めに帰宅。
とは言っても自宅↔病院は車で2分ぐらいなんですがw

食後にはおへその掃除とシャワーも済ませて、あとはのんびり過ごしました。
この暇なぐらいにのんびりした入院生活、やっぱり快適だなあ…なんて、もう同じ病院に2回目なので慣れっこになっていました。
手術も怖いと言えば怖いのだけど、傷口は小さいみたいだし、出産みたいにいつ痛みが襲ってくるかわからないわけでもないし、ヘルニアよりは全然マシだろうし…。
なんて超楽観的に考えていて、夜も一応眠剤は飲みましたが、9時過ぎにはコテンと眠ってしまいました。

(つづく)

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