胆嚢摘出手術の記録(5)術前検査と入院準備

胆嚢摘出手術の記録(5)術前検査と入院準備
※写真はイメージです。

前回のエントリーはこちら。
胆嚢摘出手術の記録(4) 外科の診察、手術日決定と術式説明

入院までの経過

外科を受診した際に、「手術まで、痛みは引き続きブスコパンとウルソで様子を見て下さい」とのことだったので、追加分を出してもらいました。ブスコパンは疝痛発作が出たときに、ウルソは毎食後に。
ただ、ウルソを飲み始めてからずっと倦怠感がひどく、胆嚢の痛みやヘルニアの痛みなどもあり、日常生活にかなり影響が出ていました。
で、ふと、

このしんどさってもしかしてウルソの副作用では!?

と、ネットでウルソの副作用を調べたところ…

ビンゴ!!!!

なんせ、肝臓ががんばっていたり疲れていたりするときには、倦怠感がすごいというのは聞いたことがあります。
例えば肝炎とか。これももちろん素人の推測の域を出ませんが、肝臓がいつも以上に胆汁を出そうとしてがんばりすぎているのかも…と。
どうせ1週間後には手術するのだから、わざわざ副作用の強い薬を飲むこともないなと思い、試しに飲むのをやめてみました。

そうすると…
やめて1日経った頃からだんだんスッキリして体が楽になってきました
やっぱりウルソのせいだったか…。肝臓の薬は要注意ですね。。
ただ、肝心の胆嚢の痛みは相変わらず。ちょうどこの時やっていたドラマの「ブラックペアン」を見ながら、「渡海先生、私の胆嚢も取っておくれ」とばかりに、迫り来る手術の日をシミュレーションしていました。

1週間前の術前検査

手術1週間前の6月5日には、術前検査のためにまた病院に行きました。
この日は盛りだくさんで、夕方からだったので終わった頃には夜でした。

POINT

全身麻酔手術の検査項目

血液検査 → 感染症などの有無
尿検査 → 造影剤使用のMRI検査だったので恐らく腎機能を見る
X線検査 → 胸部、腹部の2箇所。胸部は肺に異常がないかを見る
MRI → 造影剤を使用した胆肝膵の撮影
心電図 → 不整脈などがないか、心機能の検査
呼吸機能検査 → 全身麻酔の手術に耐えられる充分な肺機能があるかを見る

麻酔をすると自発呼吸が止まり、人工呼吸器を使って呼吸をするので、事前に心肺機能に異常がないかを入念にチェックします

血液検査は、「何回血取るねん…」と思いながらやりました(胆嚢関係では3回目)。この日は確か5本か6本取ったと思います。
案外キツかったのが、X線の腹部(骨盤あたり)。ガラス板のベッド状のところに横になって撮影するものです。
とにかくお尻がめちゃくちゃ痛い…クッション性の全く無いところに仰向けに寝るのがこんなに痛いとは(TдT)
あ、胆嚢とは全く関係なく、これはヘルニアのせいです…。

そしてトドメがMRI。ドーム状のところに入ってガーガーピーピー鳴るアレです。検査自体は脳やヘルニアやらで何度も経験しているので何ら問題はないのですが、今回の問題は造影剤
今回は「肝胆膵」の撮影なのですが、膵臓を撮影する時に邪魔になるのが胃や十二指腸。膵臓はちょうどその裏側にあるので単純撮影では映らず、造影剤を飲むことで胃や十二指腸を透過撮影することができるんだそうです。
そんな裏技があるとは知りませんでした。まあ、ここまでしないと膵臓の様子はわからないから、膵臓がんは発見が遅れるんですよね。
で、その造影剤を、「最低でも600mlは飲んでおいてください」と技師さんに渡されて順番を待ちます。
検査前は昼から絶食との指示だったので、朝食以降は何も食べていません。
味はスポーツドリンクのような感じで、少しだけとろみがあります。パッケージを見ていたら、何やら金属類が入っているっぽい?
空きっ腹にこれはなかなかキツイです。しかも私は胃が弱く、逆流性食道炎持ちでもあるので…。
がんばって600ml飲んで撮影を終え、その後心電図と呼吸機能検査に臨みました。

その造影剤に胃を襲撃され、「なんか胃が痛い…」と気付いたのが呼吸機能検査のとき。
鼻をクリップでつままれ、掃除機のパイプみたいなものをくわえて、
「思い切り吐いてください」「これ以上吐けないってところまで吐いて」「思い切り吸って」
などと言われるのですが、胃が痛くてお腹に力が入らないのです。。

実際、身長と体重からみた目標値のラインがモニターに出ているのですが、届いていないために何度も何度もやり直し。。
何度もやるから余計に疲れて目標値に届かないし、胃はどんどん痛くなる…。
何回やっても同じなので結局「まあこれぐらいで」と切り上げた看護師さん。
「この看護師さん、どんだけスパルタやねん」とは思っていましたが、正直に胃が痛いって言えば良かったですね。
まさかこの時は造影剤のせいだとは思っていなかったので。。

以上で術前の検査は終わりました。

早めの入院準備

実は、痛みが強くなってきた頃から「これは近いうちに手術かも」と、少しずつ入院準備をしていました。
入院に必要なものやあると便利なものはこちらのエントリーで書いています。

入院が決まったら。入院〜退院〜外来診療までの心得

ここにも書いているように、痛みが更に強くなった場合は急な入院になるかもしれないこと、予定入院となっても、体調が悪くて準備ができなくなっても困るなと思っていたことが理由です。

また、今回は手術をするので、事前に看護師さんからの説明で、以下のものを用意するように言われました。
腹帯(傷口を保護するために巻くもの。院内の売店で購入可)
バスタオル(術後すぐ、枕代わりに使用するため)

腹帯はひもで結ぶタイプとマジックテープタイプのものがありますが、先生や看護師さんがしょっちゅう傷口のチェックで外されるので、マジックテープタイプのものをおすすめします。
あと、素材は綿素材のものがおすすめ。お値段が2000円前後と、そこそこするものなのですが、1000円ぐらいの安いものはポリエステルだったりして肌触りや通気性の面で劣ります。
しかも中綿入りだったりして、けっこう腹帯だけでも温かく汗をかいたりもするので、洗い替えもあった方がいいです。
短期間しか使用しないものですが、しばらくはお風呂にも入れずずっと着けなければならないものですし、術後のしんどい時こそ快適性を重視して我慢しない方が得策です。

(つづく)

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