前回のエントリー、腰椎椎間板ヘルニア保存療法の経過(2) 胆嚢の手術とヘルニアの手術で、胆嚢の摘出手術を受けたことを書きました。
今回はそちらの入院・手術をメインに、これまでの胆嚢の病気との付き合いを記しておきます。
2004年 胆嚢ポリープがあることが発覚
胆嚢の病気(というほどではないのですが)とのお付き合いが始まったのは、2004年のこと。
就職して3年経ち、やっぱりずっとやりたかったことをやってみようと会社を辞めて上海に留学。その後、退職した会社の上海の拠点で働かないかと誘いを受けて、就労ビザの申請をしている最中でした。
就労ビザの申請には健康診断を受けなければならず、現地にある専門の検診施設で健康診断を受けました。
その検査内容に含まれていたのが、腹部エコー(超音波検査)。私は初めて受ける検査でした。外国人ばかりだからなのか、中国人医師が、黙々とプローブと言われる検査機器をお腹に当ててモニターを見ていたことを覚えています。
他にも血液検査などを受けましたが、まだ20代前半で大きな病気もしたことがなく、結果は特に気に留めていませんでした。
無事ビザが下り、上海で働き始めた数日後。突然日本人の副総経理(副社長に当たる役職)に別室に呼ばれました。
「この前の健康診断の結果で…」と神妙な面持ちで切り出され、血の気が引く思いで話を聞いてみると、「胆嚢にポリープがあるとの結果が出ています」と。
内心、「なーんや! ただの胆嚢ポリープか。大げさな。怖がらせんといてーや」と思いました。
なぜなら、父にも胆嚢ポリープがあり、ほとんどは良性で特に治療は必要なく、経過観察でよいと分かっていたからです。
でも副総経理曰く、「大した事ではないとは思うけど、僕は素人で分からないから、一応日本に帰って診てもらいなさい」とのことで、入社早々に帰国することになりました。
帰国して早速、近くのクリニックでエコーの検査をしてもらいました。結果は「よくある胆嚢ポリープ」。
「大きいのが1つと、小さいのがいくつかあるけど、経過観察でいいでしょう。でも、このぐらいでわざわざ海外から帰ってきたの?」「それよりも、脂肪肝があるね。細いのに、甘いものばかり食べてない?」
と…。脂肪肝については、当時は現地の食事が合わず、いちばん痩せていた時だったので自分でもショックだったのですが、最近では急なダイエットで脂肪肝のリスクが増すという報告がありますね。推測の域を出ませんが、多分それと同じことになっていたんだと思います。
13年間の経過観察
上海にいたのは3年ほどですが、その後は特に何事もなく普通に生活していて、帰国後はすぐに東京で働くことになり、胆嚢ポリープのこともすっかり忘れて忙しい毎日を送っていました。
東京では2010年にストレスで胃潰瘍になり、その際の腹部エコーでまた胆嚢ポリープを指摘されました。
医師には「はい、前からあるの知ってます」とは言ってみたものの、そこのクリニックの先生は慎重派で、腫瘍マーカーの血液検査をしました。こちらも異常なしでした。
直後に東京から京都の実家に戻っていましたが、2012年に結婚して滋賀へ。
ここでも仕事のストレスから胃が痛くなり、近くのクリニックに駆け込みました。
当時は胃の心配しかしていませんでしたが、またエコーで「胆嚢ポリープがありますね」と。病院を変わる度にもうお約束のように(笑)
当時、既に大きさは1.3cm。胆嚢ポリープは1cmを超えると、がんのリスクが高まるため手術を考えなければならないそうです。
それまでは大きさを言われても気にも留めていなかったのですが、その後少しずつ大きくなっていたのは確実のようです。
医師には「今すぐ手術を勧めるわけではないけれど、1年に1回は経過観察をしましょう」と言われました。
そこからはもう、ふとしたきっかけで胃が痛くなるようになってしまい、ついでに1年経っているから胆嚢も、という感じで定期的に同じ先生にエコーの検査をしてもらっていました。
最初に胆嚢ポリープを指摘されてから既に13年が経っていましたが、大きさはずっと1.3cmのまま、胆石や痛みなどの症状もなく過ごしていました。
2018年 徐々に右腹部と背中に痛みが出るように
その後は仕事を辞めて妊活に入り、出産を経て、育児メインの専業主婦に。
子供が2歳になった昨年、ついに腰痛をこじらせて、腰椎椎間板ヘルニアで救急搬送されて入院してしまいました。
腰椎椎間板ヘルニアについての記事はこちらから
腰の方も、退院後は月1回の通院をしながら経過観察を続けていたのですが、生理の度に症状が酷くなったり、生理も毎回寝込むようになっていたため、同じ病院の女性総合外来を紹介してもらって受診しました。
女性総合外来とは、
ご自身の心とからだの状態について、どこに相談すればよいか分からない場合、男性医師に相談しにくい場合など、経験年数10年以上の女性医師が相談をお受けします。
というもので、担当医は消化器外科が専門の女性医師でした。
初回は主に前述の悩みを相談し、消化器外科医とのことで胃が弱いことや胆嚢ポリープがあることも申告。生理については漢方(当帰芍薬散)を試してみることに。
そのくらいの時期から、みぞおちの右側辺り(右季肋部)がなんとなく痛いような、気のせいのような…ちょうど胆嚢のあるところだし、ちょうど裏側の背中も痛いしやっぱりなんか変…と、違和感を覚えるようになりました。
1ヶ月後、再度受診した際にその症状も相談してみたのですが、「痛みが続くようでなければ心配ないと思います」とのことで、杞憂だったのかなと一先ずはほっとしていました。
でもその不安は現実のものに。3月、4月と、やはりどんどん痛みは強くなってきて、気のせいというレベルではなくなってきました。
右腹部はふとした瞬間にギュッと掴まれるように痛む(疝痛発作)ようになり、背中は断続的に鈍痛が。内臓を悪くすると背中が痛むとはよく聞きますが、本当ですね。
ヘルニア由来の腰痛も同時進行だったので、その違いもよく分かりました。整形外科的な疾患の腰痛は、圧痛(患部を押すと痛みが出る)があることが多く、マッサージや痛み止めを飲むことで症状が軽くなったりしますが、内臓疾患による背部痛はズバリ、「何かしても何もしなくても痛い」です。
私の場合、胃痛や生理痛のためにブスコパンという薬を常備していたのですが、本来は胆石など胆嚢の疝痛発作によく処方される薬なので、それを飲むことで症状が落ち着いていました。
引き続き女性総合外来は受診していて、すぐにその消化器外科の女性医師に相談できればよかったのですが、3月の外来を最後に退職されてしまい、腎臓内科の先生に代わってしまったのでそれもできない状態に。しばらくは痛む時にはブスコパンを飲んで様子を見ていました。
5月には痛みが日常生活に支障をきたすレベルになってきたため、とうとういつも経過観察してもらっているクリニックに駆け込みました。
(つづく)
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胆嚢摘出手術の記録(2) かかりつけ医を受診、胆嚢炎の診断
※写真はイメージで、ブログ運営者本人ではありません。また、痛みのある箇所も写真と同一ではありません。
また、当方は医療関係者ではありませんので、医療・医学的な記述が間違っている可能性があります。
症状や病状には個人差もありますので、自己判断で鵜呑みにせず、必ず医師の診察を受けていただくようお願いします。