秋の夜空にお月さま

日本での約10日の休暇を終えて、上海に戻ってきた。
日本に帰った途端体調を崩してしまい、その後は必要最低限のことだけこなして家で静養。
既に体が上海になじんでしまい日本に合わなくなってきているのか、それとも上海でのストレスが実家に帰った安堵と共に一気にのしかかってきたのか。その辺りはよくわからない。

久しぶりに仕事を終えて家路に着こうとした夜7時。
どっぷりと日が暮れて街にネオンが煌いていて、もう秋は来ているのだと実感した。
同じ時間でも明るいとなんとなく気分も軽いけれど、暗くなるとわけもなく寂しい。
同じことを上海で生まれた彼女も言っていた。感じることは皆同じだ。

今度の日曜は中秋節。日本で言う中秋の名月の日。
中国の人たちにとってはとても大切な行事で、7月頃から月餅の予約を呼びかける広告を至るところで目にする。
中秋節は旧暦の8月15日。毎日窓から見える月明かりが、徐々にまん丸に近づいていくのがはっきりとわかる。そんなとき、旧暦が月の満ち欠けと関係していることを目の前で証明してみせてくれる。
この月が丸くなる頃、私は蘇州にいる。
蘇州で見る月は、上海とも京都とも違うだろうか。